屋内配線ってどういう仕組み?電気工事を理解するための基礎知識
現代の生活では電化製品は今や欠かせないもの。
そんな電化製品を動かすには、コンセントの存在は必要不可欠です。
しかし、部屋の壁に付いているコンセントの裏先がどうなっているのか、意識することもほとんどありません。
このコンセントの裏側には電気を安全に供給するための屋内配線が張り巡らされています。
ただ年月の経過により照明機器が寿命を迎え、交換が必要になることも少なくありません。
また生活スタイルの変化によりコンセントの位置を見直したり、増設が必要になることもあるでしょう。
今回は屋内配線の仕組みについてお話ししたいと思います。
屋内配線ってどのような仕組みになっているの?
まずは屋内配線の基本について、簡単に押さえていきましょう。
屋内配線は2本で一組
理科の実験で豆電球を光らせようとするとき、
豆電球の両側の線を電池の「+極」「-極」にそれぞれつないだ記憶はないでしょうか。
電流を流れるときは「行き」と「帰り」のルート、つまり電流が1周する「回路」が必要だからです。
屋内配線で使用される交流の場合は常に電流の向きが入れ替わっていますが、
2本の配線が必要な点は同じといえます。
屋内配線は分電盤でまとめられる
コンセントから伸びる2本の配線は壁の内側や床下・天井裏、
もしくは壁に取り付けられたカバー内などを通り「分電盤」へと集められます。
このとき根太(ねだ)と呼ばれる床を支える部材や天井を支える梁(はり)などに、
U字型の配線用くぎ(ステップル)で固定されることも多いです。
分電盤はいわば電気の管理所みたいなところです。
各部屋へと電気を送るとともに、配線に異常がないか、
電気を使いすぎていないかも簡易的にチェックする役割があります。
2本一組の屋内配線から並列つなぎに電流を取っていく
部屋に複数のコンセントがある場合も基本的に、各部屋へ向けた配線は「2本一組」しかありません。
この2本一組の配線から並列つなぎになるよう、コンセント同士をつないでいくのです。
豆電球で考えると「電池と電球の間の配線にそれぞれに別の豆電球の配線を挟み込む」イメージ。
豆電球の明るさ(=電圧)を変えず、より多くの電気を一度に使うことができるようになるのです。
分電盤自体も同じように並列つなぎで電気を取っていく仕組みになっており、
最終的に対応する2本一組(ただし現代の家庭の多くは3本一組【単相三線】。)の配線へとまとまります。
100・200V機器をひとつの分電盤で管理する「単相三線」の仕組み
電流を流すためには「2本の配線が必要」だということはここまで繰り返し説明してきました。
ここにもう1本変圧器から分電盤までの配線を増やし、
合計3本の配線で電気を供給するのが「単相三線」です。
この3本の配線のうち、2本には100Vから-100Vまで周期的に変化する電圧がかかっています。
しかし残り1本には電圧がかかっておらず、変圧器の手前でアースとも接続されることで「0V」を維持しています。
電流は「電圧の差」(電位差)によって流れることができます。
そのため電圧がかかっていない配線と電圧がかかっている2本のうち1本を利用すれば100・200Vの電源が取れるのです。
単相三線はコンセントで使用する機器に応じ、配線3本のうち2本が安全ブレーカーを経由して接続します。
こうすることで安全を確保しつつそれぞれの電圧を供給することが可能です。
電柱の変圧器までで1周する回路を形成する
分電盤から伸びる配線は電気使用量をチェックする「メーター」を通った後、
引込線を通して電柱の変圧器へとつながります。
この変圧器の内部で「行き」「帰り」の回路がつながっており、電流が1周する回路を作りだしているのです。
まとめ
壁の裏の屋内配線は配線ミスによる異常が見つかりにくいこともあり、
作業をおこなうには電気工事士資格が必要となります。
配線工事は適切な知識を持った電気工事のプロに依頼し、安全に取り扱いたいところです。
また屋内配線の仕組み上、1か所の部屋で使える電気の量に限りがあることも確認しておきましょう。
適切な電化製品の使い方を意識するうえでも気をつけたいところです。
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- 2020/09/18